商品について
サウンドとデザインが高次元で融合したクリプシュのデビューモデルが待望の復活
BA(バランスド・アーマチュア)ドライバを搭載した、クリプシュのデビューモデル「X10」が待望の復活です。
アルミニウム素材から作られたクリプシュ独自の本体デザインは、多数のユーザーからはもちろん、オーディオ専門誌のイヤホン比較記事でトップに選ばれるなど、各方面から多大な支持を得ているベストセラー機種「X10」。 世界最小最軽量クラスのサイズでありながら、耐久性と快適さを実現。 特許取得済のイヤーチップ「Oval Ear Tips」が 5 サイズ付属、最高の装着感と遮音性環境を提供します。
持ち歩きに便利なキャリングポーチも同梱し、付属のアクセサリーと共に、いつでも手軽にクリプシュサウンドを持ち歩けます。
X10でいくつかのハイレゾファイルを聴いてみたい。プレーヤーはAstell&Kernの「AK120II」を使用した。
まず、ホセ・ジェイムズの『While You Were Sleeping』を再生。一曲目の「Angel」はエレキギターとベースがぐっと前に出てくる。ボーカルはそれらと馴染むようで、程よい粘りも感じられた。声のテクスチャーも荒れることはない。丁寧な歌いっぷりも伝わってくる。また、全体として音空間の密度が高く、同時にスピード感もあるため、まるで音楽に弾力が加わったかのようだった。
沖縄の唄者(うたしゃ)、上間綾乃の最新作『はじめての海』もハイレゾでリリースされた。聴いたのは井上陽水のカバー「海へ来なさい」。X10は、伸びやかな上間のボーカルと力強いピアノ、暖かいコーラスといったこの曲のキーポイントを存分に表現する。特に歌い始める直前の、ふっと息を吸い込む瞬間がリアルで生々しい。
次に聴いたのは、ウクライナ出身の実力派ピアニスト、ヴァレンティーナ・リシッツァが、マイケル・ナイマン作品に挑んだ『ピアノ・レッスン?リシッツァ・プレイズ・ナイマン』だ。ピアノ一台で紡がれるミニマルなサウンドスケープ。X10はそのピアノの音色を非常にバランスよく聴かせてくれた。
ジャズのヴィブラフォン奏者、ボビー・ハッチャーソンが実に37年ぶりとなるブルーノート復帰作『Enjoy the View』を発表した。カルテットそれぞれのプレイが実にビビッドだ。特にオルガンが凄まじい。X10はスリリングな演奏を存分に表現してくれる。
今回の検証でわかったのはサウンドもフォルムも、決して色あせていないということだった。その意味で、X10の復活は非常に意義のある、そして素直に喜べる出来事といえよう。
文:中林直樹
※AV/オーディオ/ガジェット情報サイト「
Phile-web」所収記事を短くまとめたものです。全文は
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