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最大384kHz / 32bitのPCMデータおよび11.2MHzのDSDデータの再生に対応するデジタルオーディオプレーヤー
最大384kHz / 32bitのPCMデータおよび11.2MHzのDSDデータの再生に対応するデジタルオーディオプレーヤー
■ESS Technology製ハイエンドDACチップ「ES9028PRO」搭載
X7 Mark IIは、米ESS Technology製のホームオーディオ機器向けハイエンドDACチップ「 ES9028PRO」を搭載しています。また、ES9028PROに内蔵されている7種類のデジタルフィルターの切替機能を搭載しており、音楽のジャンルや好みにあわせて音質を調整することも可能です。
■4.4mmバランス出力端子を搭載した新アンプ・モジュール「AM3B」が付属
「AM3A」および「AM3B」は、世界的に高い評価を獲得しているアナログ・デバイセス製の高精度広帯域JFETオペアンプ「AD8620」と、FiiOエンジニアチームからの高い要求レベルを満たすため特注仕様の「OPA926」オペアンプを使用しています。
また、「AM3B」は「AM3A」の設計思想をさらに推し進めたモジュールで、日本ディックス製4.4mmバランス出力端子を搭載するだけでなく、さらなる回路パターンの最適化とオペアンプを最適な動作環境に置く改良を施すことで、X7 Mark IIに更なる進化をもたらします。
■DACの真価を発揮させる3基の異なるD/A変換用水晶発振器を搭載
X7 Mark IIは、ES9028PROの真価を発揮させるため、44.1 kHzの整数倍のサンプリング周波数用、48kHzの整数倍のサンプリング周波数用、極めて高いサンプリング周波数をもつハイレゾ音源用に、3つの独立した水晶発振器を搭載しています。
■内部設計の徹底的なノイズ対策
X7 Mark IIの設計にあたっては、より良い部品や素材を使用するだけでなく、内部の設計を見直し、より信頼性が高く、EMI(電磁干渉)を受けにくくする手法を多数考案しました。結果として、基板上の7箇所に特別なシールド処理が施されているだけでなく、優れた音質を達成する上での重要性から、主制御領域とオペアンプに対して2重のシールド処理が施されています。
■オーディオ再生用にカスタマイズされたAndroid 5.1ベースOSを採用
オーディオ再生品位の強化のために、コアレベルでカスタマイズされ最適化されたAndroid 5.1を採用しています。 汎用のAndroid 5.1と比較して、X7 Mark IIで採用されたバージョンははるかに高速で安定しており、スムーズなユーザー・エクスペリエンスを実現します。
FiiOの旗艦ハイレゾDAP「Fiio X7 Mark II」は、その名の通り「X7」の進化モデルであり、アンプモジュールを連結するユニークなスタイルがマニアの心を射止める、個性的な仕様を持つ。
ボリュームホイールを備えたスタイリッシュな外観。OSはAndroid 5.1.1を採用し、Bluetooth接続では高音質コーデックaptXに対応。DACチップはESS製「ES9018S」から「ES9028PRO」へと変更され、7種類の内蔵デジタルフィルターを切り替える機能も備える。
対応フォーマットも初代X7よりアップし、最高384kHz/32bit PCM、11.2MHz DSDネイティブ再生に対応。加えて192kHz/24bitまで入力可能なUSB-DAC接続機能や、アナログ・ライン出力/光・同軸デジタル出力兼用3.5mm端子も装備。さらにオンキヨーの再生アプリ「Onkyo HF Player」を用いれば、最高384kHz/32bit PCM、DSD 11.2MHzまでのUSB Audio出力も可能で、本機を軸に他のさまざまな機器と組み合わせられる点も魅力だ。
はじめに標準的なシングルエンド接続でのサウンドだが、ヌケ良くメリハリの良い鮮明な傾向で、ローエンドは密度良く引き締め、アタック感を的確に聴かせてくれる。ボーカルの質感は口元のハリをクールに立てて倍音滑らかに描く。ピアノやシンバルのアタックはブライトに輝き、全体的に腰高な印象も持つ。低域から高域にかけてのエナジーバランスは整っており、オーケストラの旋律も膨らみすぎず、ハーモニーの芯をすっきりと表現してくれる。
11.2MHz音源もフォーカス良く音像を描き出し、余韻も澄み切っており、楽器の分離感も高い。AndriodモードからPure Musicモードに切り替えるとバックグラウンドのざわつき感がなくなり、S/N良く朗らかなサウンドへと改善された。音場の前後感も明確にわかるので、ハイレゾ音源を楽しむならPure Musicモードは必須だ。
強力なライバル機もひしめく競争の激しい価格帯だが、アンプモジュール交換機能という他にはない個性により、ハードウェアレベルでチューニングできる点は最大のメリットだ。
文:岩井 喬
※AV/オーディオ/ガジェット情報サイト「PHILE WEB」所収記事を短くまとめたものです。